最近、ちょっと音楽の趣向をかえつつあります。ポップやロックも好きですが、だんだんジャズに詳しくなりたい、という気持ちが強くなってきました。
そうはいってもジャズについてはまるで無知。どのアーティストやアルバムから聞いたらいいのか、よくわからないのです。ジャズ初心者向きのテキストがたぶんあるはず・・・と思って探したら、あったあった。
とても読みやすい本からけっこう深堀りして書かれた書籍まで、初心者におすすめのジャズ入門書をご紹介します。
(いい本があれば、随時追加していきます。)
「知識ゼロからのジャズ入門」
「知識ゼロからのジャズ入門」
著:林家正蔵
出版社:幻冬舎
発行年:2008年
落語家である林家正蔵さんによるジャズの入門書。こぶ平さん、と言った方が通りがいいかもしれません。「正蔵のジャズ談義」といって、ちょっとした思い出のエピソードが添えてあるのが楽しいです。
ひとりのミュージシャンにつき2頁の情報量。コンパクトで見やすい!
楽器ごとに有名なミュージシャンがイラストつきで紹介されている。
付属のCDを聴きながら1曲の聴きどころが図解でわかる!
ビル・エヴァンスやチャーリー・パーカーなどがイラストとともに紹介されています。ひとりのミュージシャンにつき、紹介されているCDは2枚ずつです。超名盤と、次に聴きたい1枚。
まずは名盤を聞いて親しむのがいいので、とりあえず耳を傾けるCDを知るには便利です。とりあえず初心者は、これだけ押さえておこう、みたいな感じで情報量はごく絞られています。
この本がありがたいのは、CDがついていて名盤のなかから選ばれた曲を実際に聴きながらポイントを知ることができる点です。
1曲を通してどの部分で、誰の、どの楽器が、どんな演奏をしているのか、横長の表にしたものが巻末に付いています。それを見ながら実際に曲を聴いてみると、すごく全体を掴みやすいです。
1曲の中での演奏の絡み合いとか、強弱のつけ方とか、じっくり聞きこむことができます。聴きどころを知るにはとてもいい方法だと思います。
「ジャズ完全入門!」
「ジャズ完全入門!」
著者:後藤雅洋
出版社:宝島社
発行年:2000年
タイトルに「!」が入っているんだな・・・・気合いですね。
ジャズに興味があるものの、どんなふうに聞いたらいいのかよくわからない、という人にはぴったりです。
そもそも「ジャズとは何か」という基本から教えてくれる入門書!
ジャズの歴史やジャズ・ジャイアンツをコンパクトに紹介!
初心者向けの名盤をたっぷり紹介してくれる!
最初に初心者のために「ジャズとは何か」を答えてくれます。
「曲目ではなく演奏を聴く」
「聴き手が音楽に寄り添わなければ楽しめない」
「ジャズ完全入門!」/後藤雅洋/宝島社/2000年/P22
この2点を挙げて、ジャズを楽しむための聞き方のコツを教えてくれます。
ジャズにはポップスやクラシックとは違う、ジャズ特有の楽しさがある、ということをできるだけ分かりやすく解説してくれます。迷いがちな初心者のための道しるべみたいなものを教えてくれるわけです。
ほかにも、ジャズの歴史やジャズ・ジャイアンツと呼ばれるジャズの巨人たちの代表作などを紹介しています。
また初心者が聴くといいジャズの名盤を多く紹介してくれているので、この部分を読んで、実際にアルバムを聴き、お気に入りの1枚を見つけることができます。
紹介されているアルバムは、演奏の質が高く、初心者にも分かりやすい、という2点を重視して選ばれているので、安心して聞けます。
とりあえずおすすめを一通りを聴いている間に、好きな1枚、好きなアーティストが見つかります。
全体として初心者が知っておくといい知識を網羅しつつ、ジャズ喫茶のマスターである著者の強いこだわりも垣間見える1冊です。
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