英文法の全体像がわかる!読んで面白い「英文法の核」

英語辞書 おすすめ英語教材
この記事は約5分で読めます。

英文法という言葉を聞くだけでなんだかげんなりします・・・。さんざん暗記してばかりでつまらない、というイメージがこびりついているせいでしょう。

「英文法の核」は今までに読んだ英文法の参考書のなかでもっとも面白いテキストです。受験生のときにこんな授業、受けたかった・・。

「英文法の核」ってどんなテキスト?

本と付箋


執筆しているのは、東進ハイスクール講師の西きょうじ氏

ポレポレ英文読解プロセス50」の著者として名を知られ(私は未読ですが・・・)、受験生から圧倒的支持を受けるベテランの予備校講師の方です。

「英文法の核」の優れている点は、読んで面白くて、英文法の知識が体系的に習得できるようになっていることです。

ただ大学受験用のテキストなので、英語学習がまったく初めての人がいきなり読むと、ちょっとつらいかもしれません。

不定詞、関係詞、仮定法などの文法が何となく理解できるくらいまで英語学習に慣れてきたら、知識の整理とさらなるステップアップのために、ぜひ読んでみるといい1冊です。

「英文法の核」の特徴

予備校のテキストでときどきありますが、講師の先生が話しかけているような文体になっているので、とても読みやすいです。苦手分野なだけに、これだけでもちょっとほっとしますね。

基本中の基本の考えから解き明かしてくれるので、読んでいくことで、体系的な知識が身につきます。

バラバラの知識を断片的に与えられると、自分の頭の中で上手く統合できず、イライラすることってあります。「英文法の核」を使うことで、英文法に必要な知識がひととおり、整理されます。

英文法で欠かせないS、V、O、C、といった文型の内容からはじまって、動詞や時制、助動詞など網羅して教えてくれます。

 

「あ、わかりやすい」と思った瞬間

最初に手にしたときに読んでみて面白かったのが、第6章の「可算名詞と不可算名詞の基本」です。日本人にはなじみにくい概念である可算名詞と不可算名詞について、こう書かれています。

名詞ごとに加算か不加算かを暗記するのではなく、まずは可算・不加算とはどういうことなのかのイメージを理解しましょう。「数えられる」(加算)、「数えられない」(不加算)と言われても日本人にはなんのイメージもわきません。

 「英文法の核 (東進ブックス 大学受験 Coreシリーズ)」 西きょうじ
 株式会社ナガセ/2016年/P166

ここから可算名詞とはどういうことか、不加算名詞とはどんなイメージか、ということを分かりやすく書いてくれます。

たとえば、I like dog. と I like dogs.このニュアンスの違い、わかりますか?(私はわかっていませんでした)この本の解説を読むと、イメージからすんなり理解につながります。

日本人が英語学習でつまずきやすいポイントをしっかり押さえて解説してくれるので、「ここを知りたかったのよー」って思う点がたくさんあります。

あいまいな理解のままでもやもやしていた知識が、クリアな情報の集合に変わっていく快感をなんども味わうことができるテキストです。

基本原理をしっかりと身につけることで、知識の応用の幅が大きくひろがります。

本書に書かれた内容を、身に沁み込ませるところまで学習が進めば、文法問題に限らず、英作文や英会話の学習にも大きくプラスになりそうです。


 

「英文法の核」をどう使うか?

本とコーヒー


注意点として、ひとつひとつの文法事項の解説が非常にクリアでそのぶん端的なため、
文章量に対しての情報量が非常に多く、完璧主義ですすめてしまうと処理がなかなか追い付かないことです。

「自分が今、何を学習しているのか」「この単元でまず身に着けるべきことは何か」を常に整理したうえで取り組むことが必要な一冊です。

いちばん間違いのない学習法は、付属の「基本例文500」を使って例文を理解していくことである気がします。

本編にざっと目を通したら、しばらくは解説を離れて、「基本例文500」を繰り返し書き写すなどして、一通り慣れてきたあたりで本編を再読してみるのがいいでしょう。

私自身の学習でも、肌感覚で英文が身についたあたりから、文法の理解が飛躍的に深まった感じがします。

今後、文章読解やリスニング中心の学習に移行していっても、繰り返し開く一冊になりそうです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました